千葉 均さん(社団法人 全国脊髄損傷者連合会 専務理事)にインタビュー

千葉 均さん(社団法人 全国脊髄損傷者連合会 専務理事)

 入院期間の短縮により相互サポートの機会が減少

 脊髄を損傷し、車いすを必要とするような後遺症が残った場合、1970年代頃は、数年程度の長期入院が可能でした。そのため、入院中に当事者同士がコミュニケーションを取り、日常生活や社会復帰に向けた仲間同士の情報共有が自然発生的に行われていました。
 しかし、最近では医療制度の改正などに伴い、入院期間が短くなり、3ヶ月から6ヶ月程度で退院するのが一般的で、生活に密着した、当事者ならではの知恵が十分に得られないまま社会に復帰するようなケースが見受けられます。そこで、既に退院した当事者が入院中の方にピアサポートすることが必要だと考えました。

 ピアサポート制度の確立に向けて


 ピアサポートを実施するにあたっては、サポートする側も基礎的知識を習得する必要がありました。そこで、専門医やソーシャルワーカーなどの協力を得て、ピアマネジャーの役割、相談技術、社会資源の活用、医学的な知識などを盛り込んだ「ピアマネジャー養成研修テキスト」を作成し、全国各地で168名のピアマネジャーを養成しました。現在、全国15支部でピアマネジャーが活躍し、入院している方を対象としたグループサポートを定期的に開催しています。
 ピアサポートは、住宅改造から福祉制度の利用、自動車の運転、排泄の管理に至るまで、細かい個別相談にも対応しており、当事者やそのご家族のニーズに応えた内容となっています。

 これまで蓄積したノウハウをガイドブックに


露崎耕平さん

 現在の課題は、個人情報保護の観点から、入院している方の情報を以前のように把握できず、ピアサポートを導入しづらいという点です。また、外部からピアマネジャーを受け入れる体制を整えることは、施設面やセキュリティ面から、医療機関にとっても簡単ではありません。
 そこで、これまでの活動に加え、ピアマネジャーから蓄積してきたノウハウをガイドブックにまとめて、情報発信を図ることにしました。ガイドブックは、どの医療機関でも導入しやすく、大変好評を得ており、今後は、子作りや子育てなど、様々なテーマのガイドブックも作成していきたいと考えています。

プレゼントキャンペーンは終了いたしました。
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